つれづれ

夕食時に、近所の定食屋に入った。
テレビにも何回か取り上げられている定食屋。


常連がカウンターで酒を飲んで盛り上がっている。
どうやら、店主の趣味の仲間らしく、どこかへ行ったときの話しで店主も盛り上がっているようだ。


自分の注文を済ませる。
店主はしきりに水を飲みながら、大声で会話に参加しながら鍋を振る。
ツバでも入ってるんじゃないかと不安になる。
確かに湿気がすごい今日だけど、やたらと店主のコップは白く曇っている。


常連が
「酎ハイってどれ?」と、ずかずかと厨房に入っていく。
勝手に酎ハイを注ごうとする常連を店主は笑って、おかみさんに「おい、やってやれ」と受け流す。


僕の頼んだメシが届き、店主はコップの水を飲み干すと、さっきおかみさんが常連に注いだ酎ハイの注ぎ口から、コップにいっぱいの酎ハイを注いだ。
店主のコップが曇っていたのではなく、店主は常連と一緒に酎ハイを飲みながら、営業していたのだ。


この店は常連をやたらと優遇することがあって、常連が店主に断りなく厨房に入って、それを店主が笑って受け流す、というシーンは何度も見ていたけれど、さすがに酒飲みながらってのはないだろう。


こんな店、二度と行かない。