つれづれ

やっぱりこの時期は毎年同じような事を書いてしまう。
ラ○オラ○フとか、Wind○ws St○rtなどという僕の愛読雑誌が、毎年同じ月の号で似通った特集をやる気持ちが良くわかる。


で、先日トラバを頂いたid:green_moverさんのブログにコメント差し上げたら、コメントを返していただいた。
そのコメントを読んで思ったこと。
以下コメント引用させて頂きます。

やはり本当に”面接”っていうのはあるんですねぇ... 堅い感じというのがどうも苦手なので、あと5年の間にどうにかしないと(その前に大学ですがorz)


はっきり言ってしまうと、大学はどこでも何でもいいのかも知れないな。と思う。極論で言ってしまえば。


また、僕の昔話にお付き合いを。。。長いので、付き合い切れないって人は飛ばして最後だけ読んでくれればいいですw


高校時代、理系コースにいて、成績は学年最下位だった。ガキの頃からの夢は自動車のデザイナーだったが、それを実現するための千葉大工業意匠学科(今あるかは不明)に行けるような成績ではなかった。
それでも自動車関連企業に進みたい、と思い、機械工学を志したけれど、地元の大学の機械工学には少しだけ点数が足りなかった。そんなに裕福な家ではないので、私立大学にはいけない。出来るなら地元の大学で。
同じ大学でも、物質工学(工学部の化学系学科)には入れる点数だった。進路変更するべきか、悩んだ。センター試験の満点が800点として、機械工学は550点、物質工学は520点。合格可能性でいうなら、機械ならC、物質ならA。悩んだ。悩んだ。悩んだ。


担任に相談しても、頓珍漢な答えしか返ってこなかった。
「私のコネで○○大学なら入れますよw(○○大、とは地方の私立大)」
「防衛大なんてどう?勉強して金もらえるんだよ」
と、僕の志望無視で、「全員進路決定」という評価を取るためだけに動こうとした。
担任に諦めをつけて、当時大好きだった定年間近の化学教師に相談したら、こんな一言が返ってきた。
「学科なんて関係ない。社会に出れば、そこからが勝負だ。化学だから自動車やれないなんてことはないんだ。」


僕は物質を受験して合格した。入試直前まで物理ばかり勉強していたので、物理で2次試験を受けた。化学系の受験で物理を選択したのは僕くらいしかいなかっただろう。(その割には入学してから物理の単位を落としまくったけどw)


そして、僕は化学に目覚めてしまった。化学って、面白い。卒業研究や大学院での研究で電池を選んで、のめりこんだ。
研究室が、また面白かった。地方の2流国立大学。でも、この研究室は、その道の研究者で知らない者はいないほど、名の通った研究室だった。それだけの成果を出していた研究室だった。


就職活動ではガキの頃からの夢だった鉄道関係、自動車関係とともに、現実的な会社を選んで受験した。そして、現実的な会社に受かって、今働いている。


この会社の業務内容と学生時代の研究内容に、全くのかかわりはない。
0から研修を受けて、全く知らない業種の仕事に取り組んだ。
そして入社してちょうど2年の今月。
電池関係の開発業務に取り組め、という業務指令が来た。学生時代の研究内容に全く関係のない会社に入ったが、業務内容のほうから僕に擦り寄ってきた。


結局何が言いたいのか、というと。

  • 大学なんてどこ行っても同じ。研修受けなきゃ社員としては使い物にならない。だから、それを素早く飲み込めるような「頭の回転の速さ」と、浅く広くいろんな知識を持つことが大事。
  • 大学の価値は受験の偏差値じゃない。研究レベルの価値で決まる。偏差値が低い(今はどうか知らないが、僕の時代には低かった)北見工大は、キャパシタの実用化研究では世界一。ほとんど一般には無名の3流私立大学は、非シリコン太陽電池の研究では世界トップレベル。いい意味でも悪い意味でも偏差値と研究レベルの乖離した大学は腐るほどある。
  • そして一番大事なこと。希望はあるかもしれないけれど、それが叶えられないからといって落ち込むことは何もない。大切なのは、『希望に近い場所を見つけられるか』ではなくて、『与えられた場所でどれだけの希望を見つけられるか』。


頑張れ、受験生。頑張れ、就活生。