最後の花道

毎朝、6時55分発の西武線通勤準急に乗って会社に出かけてます。
時々、微妙に寝ぼけて7時の急行になることもあるけれど…


今朝、いつもの時間に駅のホームにつくと、いつもと違う色の電車。
西武線の最長老、旧101系の旧塗色(黄色地にクリーム帯のツートン)だったのです。
イベント用に塗り直されてたことは知ってたし、何回も見てはいたけど。
まさか乗車できるとは。


混んだ車内に乗り込むと、中吊りは西武秩父線35周年のに統一されていました。西武の昔の電気機関車や、昔のレッドアローと写っている写真が並んでいます。そこには、西武線の歴史を背負ってきた自負のようなものをうっすらと感じました。
そして、首を伸ばして車内を見渡すと、珍しい観音開きのドアをもつ広い貫通路、ゆるやかなアーチを描いた鉄パイプの手すりなど、今の西武の車両にはない丁寧な作りが見えました。


12月のイベントを最後に、ワンマン運用以外から完全撤退し、鉄くず行きの運命にある旧101系。そして、引退の時期がすぐそこまで迫っても、準急などの優等運用に入り、満員のお客さんを乗せて走る旧101系。
彼らはきっと、幸せな人生を送ってきたのだろうと思います。


満員の準急を降りて、反対側のホームからツートンの車体を眺めると、自然と「お疲れさま」の言葉が出てきました。携帯で2枚だけ、写真を撮って、僕はいつもとちょっとだけ違う気持ちで会社に向かいました。