つれづれ

高速バスの実証実験とかいうのが行われていて、静岡からの東名ハイウェイバスでも行われている。


バスに遅れが出たとき(厳密には首都高内で渋滞が見込まれるとき、ということらしいが)に、首都高に入ってすぐの用賀PAから歩いて東急田園都市線に乗り継げる、というものらしい。


今回乗車した東名ハイウェイバスも、東京料金所通過時点で30分程度の遅れ。
東名向ヶ丘のバス停で、「用賀でお降りのお客様はいらっしゃいませんか?」と車内放送があった。
正直ちょっと迷った。車窓の電光掲示板は「用賀→霞が関 70分」という表示を出していたりしたから。


しかし、誰も降りる人はおらず。
そりゃそうだ。
実際僕が座っていたのが1C席で、運転席の時刻表も電光掲示板も見えていたから、いまどれだけ遅れていて、これからどれくらい遅れる(かもしれない)のかも分かっていたけれど。
今回の運転手は「用賀の段階で、霞が関・東京駅までどれくらい遅れが見込まれるか」を一切アナウンスしなかった。ただ「用賀で降りる人、いますか」と聞くだけ。
そこの時間帯の比較ができなければ、手を上げようにも上げられない。
きちんと運転手がアナウンスしなければ、この実験は失敗しそうだなぁ。


それでなくても、この実験、失敗するんじゃないかなぁ。


もともと、高速バスのユーザーは「時間よりも値段」を重視する客層。
だから乗客たちは、東京・新宿・渋谷着がどれくらい遅れるのか、に関心が薄いようにも見えた。
さらに振替乗車システムではないので、乗り替えたら100円の追加料金が発生するシステム。
そのような状況で「どれだけ遅れるかわからないけど、たぶん電車のほうが早いよ」程度のアナウンスをされても、手を挙げて乗り換える人はほとんどいないように思う。