つれづれ

最終日、午前中で実験を終わらせ、昼飯を食べに行こうと外出しようとして、バッグの中から財布を取り出そうとしたが見つからない。
本の間なんかにまぎれてないか?と探したが、それでも見つからない。


青くなった。
今朝、財布を最後に出したのは、バスの中で両替をした時。そしてその財布は、着替えなどを詰め込んだリュックではなく、手提げに入れたはずなのだ。


ということは、財布をバスの中に落としたのか?
まずやることは、バス会社に確認を取ること。次いで、カード類を止めること。
上司に「先にメシ行っててください」と伝え、バッグ類をもって工場外の休憩所に出た。


バス会社に電話をしたが、営業所が管轄です、と言われ、営業所に再度電話をした。すると、そのバスはまだ運転中のため帰所していない、帰所したら連絡する、とのこと。
盗難に遭う可能性が一気に高くなったので、カードも全部止めることにした。


まずJCBに掛けて、盗難紛失窓口に繋げたが、「電話が大変込み合っております、しばらくお待ち下さい」とのこと。


すぐに電話を切って、銀行のカード紛失窓口に電話をするとすぐつながった。
名前などを伝えると、確認しますのでこのまましばらくお待ち下さい、と言われたので、上司に再度「先に行っててください」と。
そして、装置オペレート用のパソコンの横に置いた、私物のノートPC用インナーバッグに手を掛けたとき、ふと感じる重さが。


客先での作業の際、この工場では控え室が無かったので、工場内までコートやバッグを持ち込んでいた。
そして、休憩の際にはバッグから財布を取り出して飲み物などを買っていたのだけど、この日は僕らの作業スペースギリギリまで客先の別作業の台車が横付けされてしまっていたので、財布を取るためにバッグに近づいて、台車に触って客先のワークを壊してはいけない、と思ったのだ。
そして、作業で使う私物ノートPCを取り出した後に、そのインナーケースに財布を入れて、パソコンデスクの上に置いたのだ。その一連の行動と、それに至ったまでの思考をすっかり忘れていた。
僕らに与えられた、午前中の約3時間半と言う時間で、前日の夜に5時間半掛けて行った作業を終わらせなければならず、集中しすぎて忙しすぎる状態になっていたのだから、無理も無い。


銀行と再び電話がつながったとき、速攻で平謝りした。
バス会社にも平謝りした。
上司にも平謝りした。ただ、理由が理由だけに、「買ったばかりのバッグの、みたこともない内ポケットに紛れ込んでいた」と言い訳して逃げた。


自分が普段しない思考回路でモノゴトを考えて行動したために、忙しさゆえにその行動を忘れた時、財布のありかを全く見失ってしまった。
無くしたと思っていた無印のタオルハンカチも、いつもはハンカチをいれないズボンの左前のポケットから出てきた。
やっぱり、普段の思考回路で普段どおり仕事しなきゃダメだね。


それにしてもJCB
カードの紛失なんて一刻を争う事態なのに、他の問い合わせなんかと窓口を共有させて、電話が込み合ってつながらないとかフザケてるとしか思えない。
マジメに腹たった。