つれづれ

ゲンダイの記事より引用。

自公政権がブチ上げた15兆円の追加経済対策に、「金持ち優遇だ!」と非難の声が噴出している。一連の景気刺激策で、金持ちサラリーマン家庭と独身派遣社員の“損得勘定”はどうなるのか。シミュレーションすると驚きの結果が出た。


麻生一郎さん(40)は専業主婦の妻(36)、長男(5)、長女(3)の4人家族。民放キー局社員で年収1800万円だ。


一方、自動車工場勤務の派遣社員・小沢太郎さん(38)は、年収360万円の低賃金がネックとなり、今も独身。賃貸アパートに住んでいる。
麻生さん一家が受け取れる定額給付金は合計6万4000円。さらに、3〜5歳の子供がいる世帯は今年度、1人3万6000円の子育て手当が出る。給付金と合わせて総額13万6000円にもなる。
一方、小沢さんがもらえるのは給付金1万2000円だけだ。
蓄えのある麻生さんは今年、都内一等地の高級マンションを購入する。その際、父親からも資金を援助してもらうが、贈与税減税で最大610万円まで非課税。85万円もの税金がタダになる。


「住宅ローン減税の“拡充”により、10年間で最大600万円が税金から控除されます。それには10年後の借入残高が6000万円ある必要があるため、かなりの高額物件でなければダメです」(元静岡大教授で税理士・湖東京至氏)


麻生さんの住宅ローンは9000万円。最大の600万円が戻る。
また、麻生さんはこれまで乗っていた車齢13年の高級外車を廃車にし、新型の国産ハイブリッド車への買い替えを決めた。同時にETCも取り付ける。小沢さんは車齢12年のポンコツ車だが、買い替える余裕はない。


「麻生さんは25万円の買い替え補助を受けられるうえ、エコカー減税も適用され、計40万円ほど得します。ETC助成金5250円も加わりますね。小沢さんの車は来年度から13年目で、自動車税が約10%アップします」(都内ディーラー)


転居に合わせて家電も一新する麻生さん。リビングには最新型の地デジ対応テレビ(30万円)を購入する。小沢さんは地デジに完全移行する11年までに、購入資金をコツコツ貯める計画だ。


「今年度中に最新テレビを買う麻生さんには10%のエコポイントが付きます。同時に古いテレビをリサイクルに出すと3%のオマケが付き、計3万9000円分の買い物ができる。来年度以降に買い替える小沢さんはポイントが付かないどころか、リサイクル料まできっちり取られてしまいます」(家電量販店店員)


結果、麻生さんが国から受ける恩恵は、なんと740万円超!一方、小沢さんは給付金1万2000円のほかは、カネが出ていくばかりだ。

「麻生政権の景気対策は庶民には何の関係もありません。これが何年も続けば、チャンスが巡ってくる人もいるでしょうが、ほとんどは今年度限りの措置だから不公平です。贈与税の減税なんて、結局、相続税を払うような金持ちが得をするだけ。総額15兆円も使うなら、その半分を消費税減税に回せば3%減らせます。一連の景気対策は子供だましにもなりません」(湖東京至氏=前出)


引用元:2009年04月20日10時00分 / 提供:ゲンダイネット

恩恵を受ける人を「麻生」、貧乏人≒かわいそうな人を「小沢」と名付けるあたりですでにこの記事が反麻生の意思を持って書かれている、中立な記事でないことが明らかなのだが。


今回の経済対策、とくに定額給付金なんていうのは、「使うことで消費を拡大し、景気を浮揚させる」ことが目的のはず。


であれば、9000万のマンションや、少なくとも250万円はするだろうハイブリッドカーを買うという「麻生さん」は、740万円超の恩恵を受けても9000万円超の消費拡大に役立っていることになる。
麻生政権の景気対策の意図に、忠実に則った行動をしているのだ。


ゲンダイの記事は、図らずも、麻生政権の景気対策の正しさを証明した記事になっている。
これを書いたゲンダイの記者、それに気がついて歯軋りして悔しがっていれば、それはそれで面白いし、気がつかないようだったら、経済については素人以下でも記事を書いてしまうゲンダイ、ということになり、それもそれで面白い。


ちなみに自分、「12000円ももらえるんだ」と財布の紐がゆるくなり、9000円のバッグ、6000円のコート、23000円の靴、2400円の傘を買ってしまっている。しかも、会社内で履いているスニーカーがボロボロになってきたので、新しいスニーカーの購入を検討中*1
ちょっと財布の紐を緩めすぎたような気がしてならない。おかげで、今日の財布の中身はお札すら入っていない。
明日、立替払いの旅費が返ってくるまで、今日の夕飯と明日の朝飯を750円以内に収めないと。

*1:新しいスニーカーを買って普段履きにして、普段履きのスニーカーの中の1足を社内用に回す。玉突き転配。