ブログってなんだろう

とある男性アナウンサーが、電車の中で女子高生のスカートの中を盗撮した。示談になったのかどうかはわからないけれど、とりあえず書類送検で逮捕されなかったらしい。
ところが、そのテレビ局は「彼のプライバシーなので」「彼は逮捕されていないから」という理由で、そのことを一切報道しなかった。そのテレビ局に限らず、テレビ局は極一部を除いて、彼の事件を報道しなかった。


そのことについて、ある女性記者(元その局のアナウンサー)が、彼を擁護する発言(被害者のスカートが短かったのが悪い、とか、社会的制裁は受けたからいい、という論調)をして、そのブログが炎上した。


そのことについては、もういろんなところに情報が流れているだろうから書かないけれど、普段は偉そうにしていて、被害者や加害者のプライバシーも関係なく暴きまくるマスコミが、身内のことには口をつぐむというダブルスタンダードを持っていることが明らかになった、ってこと。


そんなことよりも気になったのが、1300件を超えるコメントを受けて書かれた彼女の記事。

〜(一部略)〜
私の書いたものは、おそらく、どこかに残っているでしょ?
このブログは私が個人的に楽しんで書いているだけのこと。
このページをあけるたびに、いやーな気分になりたくないもので。

この言葉に僕は違和感をぬぐえなかった。
彼女のブログには、自分のプロフィールが詳細に書かれていて、さらに自分の著書の宣伝も張ってあった。


個人的に書いて楽しんでいる日記だったら、自分の部屋で、自分の日記帳に書いていればいい。それをブログに出すってことは、何らかの目的があってのことだろう。もちろん、他人の目に触れることは当然のごとくわかっているだろう。
自分の個人的な日記で、自分の書いた本の宣伝をするだろうか?自分の日記帳に、「自分は○○年に生まれ、○○年に入社し、こういう仕事をして、結婚して、今は××に住んでいます」といったプロフィールを書くだろうか。
こういうことを書いた時点で、彼女は、自分のブログが他人の目に晒されることを十分覚悟していたはずだ。
ブログが炎上して初めて「個人的に楽しんでいる」などと言っても遅すぎるし、ただの消火作業を目的とした言い訳にしか聞こえなかった。


そんなことを考えながら、改めて「ブログってなんだろう」って考えた。とりあえず、僕にとっての、このブログの意味ってなんだろう。


もともとブログってのはWEB LOGの略で、「ネット上に書く日記」のこと。紙の日記を書くのに使っていたペンとノートを、キーボードとHTMLエディタに変えれば、そのままブログになる、ってもんだと僕は思ってる。
だから、僕が書いてるこのブログはただの日記。ブログを始める前まで、ペンでノートに書いていた日記を書くのとほぼ同様にブログを書いている。
だから、上司のグチとかも書く。思ったことをストレートに吐き出していく、心のガス抜きみたいな部分がある。


以前は僕もこの記者と同じように、「自分の書いた日記なのだから、他人の意見は受け付けない」と思っていた。むしろ「この日記を誰がなんと思おうと構わない」とまで思っていた。実際、そんな記事を書いたこともある。
今は違う。
あるときから僕は、この日記にコメント欄をつけた。自分はこう考えているけど、他の人はどう思うかな?と思ったりすることがあって、意見交換ができればいいな、と思うから、コメントもトラバもオープンに受け付けるようにした。


当然、いくら日記と言えども、ある程度は他人の目に晒すことを考慮して書いている。
書きたくても書けないこともある。ぼかすこともある。丁寧な表現、他人を傷つけない表現を心がける。逆にガスが溜まることもある。でも、他人の目に晒すのだから仕方ないし、それがネットのルールだと思っている。


ノートに書いた日記は、人の目に触れることはまずありえない。個人的な日記とはいえ、人の目に晒すことを当然とする日記。これがブログの正体なのかもしれない。


彼女は、自分の日記だから他人に中傷されるのはいやだ、という極当たり前のことを言っている。
でも、そこには、「自分の日記が他人の目に触れる」という前提が完全に抜け落ちているし、「他の人の意見を聞く」という観点も抜け落ちている。
「書かれたコメントのせいで自分がいやな気分になる」と言っているけれど、そんなのは自業自得じゃないかなぁ。


もっとも、自分も晒されたときのことを考えると、恐くて仕方ないんだけどwww


つうことで、この「fukaのつれづれ想い」は個人の日記です。ネットに書いているという自覚と考慮はキチンと持っているつもりだけど、あくまで個人の日記帳です。
つるし上げとか晒しとか恐いのでやめてください、いやマジで。
なんかあっても石とか投げないでくださあイテッ