で、それはささっと終わらせて、小腹が空いたのでケバブサンドを食べに行こうとSMOKER'S STYLEの前を通ると、心地よいハーモニーが聞こえて来た。
CHARMS BABYSの路上ライブだった。
正直、僕は聞いたこともないグループの路上ライブには耳を傾けたことがない。僕はロックに代表されるアマチュアバンドが嫌いなのだ。
何の考えもなしにがなり立てるヴォーカル、それにかき消されまいと頑張るギター、それにかき消されまいと張り切るドラム、これらに消されないようにさらに声を張り上げるヴォーカル・・・と、最終的にはバランスも何もなくなって、音楽ではない単なる騒音。大学の学園祭なんかでこういうバンドを見るたびに石を投げたくなる。ストリートバンドも同じだと思っていた。とにかく声高に大声で歌ったもん勝ち、って聞こえる。


でも。このCHARMS BABYSは違った。すんなりと耳に心地よく入ってきたので、ふと足を止めて、聴いてみた。
ハーモニーがとっても綺麗。まるでウインナーコーヒーのように、やわらかくて力強い主旋律をハーモニーがこれまたふんわりと包み、完全にひとつの音楽というかひとつの声になってる。ギターも主張しすぎず、ヴォーカルを邪魔しないけれど、一本線の通った存在感がある。3人が3人とも高い技術を持っているのは、あのアキバの雑踏のなかできちんと音が通っていた(がなったりしないで)ことを考えればすぐにわかる。
技術的なことばかり書いてしまうのは、プロに師事してた元ラッパ吹きである僕の悪い癖。普通の音楽レビューなんて書けないけど、無理して書くとこんな感じ。↓
なんていうのか、女性版「ゆず」、って感じ。でも、「ゆず」の持つ音楽感よりも、春のようなふんわりと暖かい空気感がここにはある。とにかく、聴いていてとっても優しい気持ちになれる。ゆっくりと聴いていたい気持ちになる。時折、「うんうん」ってうなづきたくなる。ふんわりとした心地よい甘さ。


2曲聴いた段階で、はまったかもしれない。
近くにいた女性が、チラシをくれた。リードヴォーカルのユウコさん、なんと僕と同じ誕生日ではないか。チラシにある「しし座?かに座?」という一行に深く同意してしまう。(「青のへや」四の間、「誰か教えて!!」参照)
これは何かの運命か?いや、それは考えすぎ。でも、自分好みの音楽をしている人が自分と同じ誕生日って、嬉しい。
とにかく、なんか縁がありそう。そんな勢いでCDを2枚購入した。家に帰って、のんびりしっかりと聴けば聴くだけ、ハーモニーの綺麗さにはまっていく。


チャンベビことCHARMS BABYS、津田沼とアキバでストリートライブをしているほかに、今月20日には渋谷でワンマンライブも決まったとか。時間が取れるようなら見に行ってみたい。


それにしても、自分の悪い癖。
音楽を聴くと、まず最初に「音が外れてないか?」「ピッチ合ってるか?」など技術的なものを意識して聴いてしまう。いい音楽も、これでは楽しみが半減。昔の吹奏楽時代の癖なんだけど、早く抜けてくれないかな。。。