つれづれ

昼ご飯を食べているときに、山下達郎の「クリスマス・イブ」が流れてきた。
この曲を聴いて、JR東海のCM「クリスマス・エクスプレス」を思い出す人も少なくないだろう。


詳しい説明は省くけど、遠距離恋愛をしているカップルが、新幹線を使ってクリスマスに恋人に会いに行く様子を、当時のトレンディドラマのようにきれいに描いてた。新幹線のボディが、現実空間から恋人の待つ幸せな空間への特別な乗り物のように見えた。


あの時、「俺なら彼女を待たせたりなんてしないのに」ってずっと思ってた。
でも、理想と現実が違うんだ、ってことを大人になって初めて知った。
自分が同じ境遇に立たされたとき、それだけの勇気が自分にはないんだ、ってことを思い知らされたのは、それからまた少し後になってから。


もしかしたら、彼女は来ないかもしれない。
雨が雪に変わったら、彼女はもっと来ないかもしれない。
でも大切なのは、信じて待ちつづけることなのかもしれない。
彼女を裏切らないで、待ちつづけることなのかもしれない。


彼女を、そして自分を信じて。